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中堅社員が退職することで起きる4つの損失!6つの原因と対策を解説

中堅社員が退職すると、どのくらいの損失があるのでしょう。

「社員がある程度経験を積んだ時期になると、次々と辞めてしまう」
「幹部候補だった優秀な社員は、ほとんど辞めてしまった」

あなたの会社は、上記のような事態に陥っていませんか。今回は中堅社員の退職で被る4つの損失と、退職の原因や対策まで解説します。

本記事を参考に、中堅社員が長く働ける職場、やりがいをもっていきいきと働ける職場を目指しましょう。

中堅社員が退職することで起きる4つの損失!6つの原因と対策を解説

中堅社員が退職することによる4つの損失

経験豊富な中堅社員の退職は、ほかの従業員への影響も大きいものです。それだけでなく、社員1人の退職が企業の業績悪化につながるかもしれません。

中堅社員の退職で起こる4つの損失は以下のとおりです。

  1. 1.退職が連鎖する可能性がある
  2. 2.仕事が回らなくなる
  3. 3.会社の雰囲気が悪くなる
  4. 4.新規の雇用や教育にコストがかかる

順番に解説します。

1.退職が連鎖する可能性がある

1人の社員の退職がきっかけで、次々と社員が連鎖して退職していく場合があります。

社員の中には不満を抱えて、働いている者もいるでしょう。そのような方は、ほかの方が退職するのをきっかけに「自分も辞めよう」と決意するかもしれません。退職する社員が優秀でほかの社員から尊敬されている人物だと、その傾向は強くなります。

また、「〇〇さんがいるから、会社を辞めないで続けられる」と思っている社員も多いでしょう。そうなると「優秀な社員が辞めるような会社なのだ」と、残された社員が思う場合も出てきます。

その結果「優秀な社員が辞めるのは会社の状況が良くないのでは」と感じてしまい、退職を考えるようになっても不思議ではありません。

2.仕事が回らなくなる

中堅社員が退職してしまうと、効率が悪くなり仕事が回らなくなる可能性があります。

経験豊富な中堅社員には、重要な仕事を多く任せたいものです。しかし中堅社員への依存度が高い状況が続くようなら、注意が必要です。その中堅社員が辞めてしまうと、仕事が回らなくなるかもしれません。

経験豊富な社員だと、その社員だから仕事をこなせたケースも多いでしょう。特にその社員が長期的な業務を担当していたのなら、生産性のダウンは避けられません。

優秀な中堅社員が抜けた穴は、残された社員で埋める必要があります。しかし、優秀な社員は高度で難しい業務を担当している場合が多いでしょう。そのような状況では、たとえ引き継ぎの資料があったとしても、残された社員の負担は相当なものになります。

3.会社の雰囲気が悪くなる

経験豊富な中堅社員が辞めると、会社の雰囲気が悪くなりがちです。

上記で解説したように、中堅社員が辞めてしまうと仕事が回らなくなるため、社員一人ひとりの負担が増大してしまうでしょう。

また、中堅社員が下の社員の意見を聞くなど、相談相手になっていた場合は特に注意が必要です。会社の上と下との調整役的なポジションがいなくなると、会社に大きな溝ができてしまうのは避けられません。

残された社員は、不満を抱えたまま仕事をする事態になります。その不満を吸い上げてくれる中堅社員は辞めてしまっているので、仕事に前向きに取り組むのは難しいでしょう。その結果、職場の雰囲気が悪くなってしまい、更なる退職者を出してしまうリスクがあります。

4.新規の雇用や教育にコストがかかる

経験豊富な中堅社員が辞めた場合の損失は、計り知れません。

新たに社員を雇ったとしても、辞めた中堅社員と同じレベルになるまでに、相当な教育コストがかかります。戦力になるまでに数ヶ月、同様のレベルになるまでには年単位の時間がかかるでしょう。

人を育てるために必要なコストは、それだけではありません。採用や教育のコストだけではなく、それに関わった担当者がその時間に得られたはずの利益もコストといえるでしょう。また退職時の引き止めにかかった時間や、引き継ぎなどもコストに含まれます。

このように社員が一人前に育つまでには、多くのコストがかかるため、そのコストをかけた社員が辞めてしまうのは大きな損失といえるでしょう。

中堅社員が退職

中堅社員が退職する6つの原因と対策

中堅社員が退職するのには、理由があります。転職して、一からやり直す決断には、相当の覚悟が必要でしょう。覚悟を決めてまで退職の決断を取らなければならなかった理由には、どのようなものがあるのでしょうか。

中堅社員が退職する理由には、以下のものがあげられます。

  1. 1.仕事量が多くパンク気味である
  2. 2.やりがいを感じない
  3. 3.会社に将来性を感じない
  4. 4.キャリアアップを望めない
  5. 5.評価に対する不満や不信
  6. 6.人間関係が悪い

以下で退職する理由を、対策も合わせて解説します。

1.仕事量が多くパンク気味である

一部の中堅社員に仕事が偏っている場合、その中堅社員が退職する可能性があります。

「〇〇さんにしかできない」「〇〇さんしか判断できない」そのような仕事が多いようなら、特定の社員に仕事が集中している兆候といえるでしょう。

仕事が集中してしまう社員は、多くの場合優秀な社員でしょう。重要な仕事や急ぎの仕事などが、そのような社員に集中してしまうのは仕方がありません。

しかし「優秀な社員にしかできない仕事」が多ければ多いほど、その優秀な社員が辞めてしまうリスクが高まります。さらに、その社員が辞めた場合、負担が大きくなってしまうかもしれません。

特定の社員に仕事が集中するのを防ぐには、ほかの社員に仕事を振る手もあります。しかし根本的に解決したいのなら、一度業務の棚卸しをしてみましょう。

例えば、ルーティンワークの中には慣習的に行っていて、削られるものもあるはずです。どうしても残さなければいけない業務の場合は、ほかの社員に振ることや外注などを検討しましょう。

2.やりがいを感じない

中堅社員は、さまざまな仕事を任されている場合が多いでしょう。

当然ですが若手社員よりも中堅社員の方が、素早く正確に仕事をこなせます。そのため上司は、中堅社員にばかり仕事を頼んでしまいがちです。

そうなると中継社員は、同じ仕事ばかり任されるようになりルーティン化するようになります。仕事の大半がルーティンワークになるとやりがいを見いだせなくなるのも当然でしょう。

そのため「高度なスキルや専門的な知識を、活かせる職場へ移りたい」と感じるようになるのは、自然なのかもしれません。

以上の理由から中堅社員の流出を防ぐためには、ルーティンワークを減らすのが大切です。そのうえで、キャリアアップやスキルアップにつながるような仕事を任せれば、やりがいを感じてくるはずです。

そのためには、中堅社員が担っていたルーティンワークを、ほかの社員が務められるようにならなければなりません。まずは社員の人材育成の部分で、中堅社員の力を貸してもらうのも一つの手です。

そうすれば、中堅社員は自分の経験を活かし、仕事にやりがいを持てるでしょう。

3.会社に将来性を感じない

中堅社員は、会社全体の状況をある程度把握しています。自分の会社の行く末を、予想できる立場にいる方も多いでしょう。

特に経験豊富で優秀な方ほど、自分の会社をシビアに予測しているものです。

「業績が頭打ちになっているのに、社員の意見を聞かず、業務改善などの対策を講じない」
そのような現状維持でよしとしている風潮だと、将来性に疑問を感じても不思議ではありません。

現状維持で将来性を感じない会社と判断されれば、優秀な人こそ去っていくでしょう。

会社の将来を担う優秀な人材を確保するためにも、トップの経営陣が率先して会社の将来を明るくしなければなりません。

そのためには、激しい環境の変化に対応できるように、会社を常に変化させる必要があります。現状に満足せず、新しい分野にも積極的に挑む必要もあるでしょう。

会社を変化させ続けるためには、積極的に社員の意見に耳をかたむけることや、業務の改善など、トップの誠実な対応が求められます。場合によっては、経営陣の刷新も必要でしょう。

4.キャリアアップを望めない

中堅社員になると定常業務が多くなります。そのため、違う業務に挑戦したくても、なかなか思うように時間が取れません。また積極的に昇進したいと考えていたとしても、ポストがなければそれも難しいでしょう。

そのため、「違う業務に挑戦したい」「さらに上のポストに就きたい」と考えたとしても、叶えられない場合も多いのではないでしょうか。

しかし、異動や昇進が叶わないのなら、これ以上会社に残る意味を見出せなくなります。その結果、退職の道を選んでしまうかもしれません。

そのため、中堅社員に対しては、しっかりとコミュニケーションを取る機会をつくりましょう。その中で仕事を続けることで期待できるキャリアプランを、明確に示すのです。

まずは中堅社員の不安や想いを汲み取り、しっかりと把握する姿勢が大切です。そのうえでこの会社で働き続ける意味を伝えれば、モチベーションアップが期待できるでしょう。

5.評価に対する不満や不信

「自分の評価が正当ではない」「相応の報酬を貰っていない」と感じている中堅社員には注意しましょう。

人は自分が正しいと信じたいものです。そのため、自己評価と会社の評価が乖離する事態が発生してしまいがちです。

その結果「〇〇は、上司のお気に入りだから評価されている」など、偏見を持ってしまうことも考えられます。そういった不満が積み重なり、ついには退職といった最悪な結論を出してしまう場合も多いでしょう。

特に現在は労働者人口が減少しているため、多くの企業が人材を集めています。以前よりも転職が容易になっている事情も、退職を選択する後押しになっています。

人事評価に不満を残さないためには、透明性のある評価制度が必要です。上司の主観ではなく、誰もが納得できる明確な数字を基準に評価するのが理想です。

しかし、透明性のある人事制度で皆が納得するとは限りません。評価の低い社員に対しては、その理由を明確化して本人に伝え、改善に向けたフォローも必要でしょう。

6.人間関係が悪い

人間関係を理由に退職するのは、退職理由の上位に位置しています。それは、中堅社員も例外ではありません。

中堅社員は、仕事を覚えて自身のスキルアップに集中できる若手社員と違い、さまざまな役割を担っています。

上司や部下との間のつなぎ役として、意見をすり合わせる役目もその一つでしょう。そのため、上司と部下の間で板挟みになり、ストレスを抱えるケースも考えられます。

中堅社員の負担を減らすためには、組織コミュニケーション体制のあり方を整えるのも一つの方法でしょう。

そのためには中堅社員に頼らず、社内の風通しを良くする仕組みづくりが必要です。

例えば、社員が意見交換できる場として、面談や社内アンケートの実施などが考えられます。

注意したいのは面談やアンケートの内容は、管理職が総括して上層部に伝える点です。中堅社員に任せきりにしては、意味がありません。

中堅社員

まとめ

中堅社員の退職は、会社にとって大きな損失です。

経験豊富な中堅社員が辞めると、仕事が回らなくなるものです。その負担は残された社員に重くのしかかるでしょう。そうなると当然会社の雰囲気が悪くなっていきます。その結果、ほかの社員まで、連鎖的に辞めていく可能性がでてきます。

会社の中核でもある中堅社員に長く働いてもらうためには、中堅社員を大事にすることはもちろん、大事にしなかった場合の損失について充分に理解をして、対応を考えていくことが大切です。

特に優秀な中堅社員は、自分自身が成長できる環境を望んでいます。そのため、中堅社員が成長できる仕事を担ってもらうことが重要になるでしょう。そしてゆくゆくは、本人のポテンシャルを十分に発揮できる職場環境を実現してください。

そのためにも、中堅社員としっかりコミュニケーションを取ることから始めてみましょう。

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