本の読み方のコツは?読書のメリット&効果を最大限にする方法を解説
この記事では、読書の効率を最大化するためのコツや、本を読むことで得られるメリットについて解説しています。これらについての理解を深められれば、本からスキルアップやメンタルの安定、これからの社会を生き抜く力を得られることでしょう。「本の読み方が知りたい」「読書のよさが知りたい」という方は、ぜひ最後まで読んでください。
正しい本の読み方を知っている人は少ない?
社会人のなかで本を読んでいる人は約半分といわれていますが、そのなかでも正しい本の読み方について理解している人はあまりいません。子どものころから、あらゆる場面で「読書」は推奨されてきましたが、読み方について教えられたり、考えたりすることはあまりなかったのではないでしょうか。本は、ただ読むだけではあまり意味がありません。本を読んでも読みっぱなしでは、知識が自分のものになりません。
せっかく本を読んで得た知識は、そのままにしておくと段々と薄れ、いつか忘れてしまうでしょう。しかし、正しい本の読み方を身につければ、本で知った知識を自分の人生に活かせるようになります。
読書の効率を最大化するためのコツ
自分の人生を良くするために読書をするなら、読書の効率を最大化し、読書によるプラスの効果を存分に得るべきです。読書の効率を上げるためのコツには、以下の4つがあげられます。
- 目次や要約を先に見る
- アウトプット前提で読む
- アウトプットの仕方はさまざま
- 気になるところは即調べる
これらを実践すれば、本の内容は自分の経験として蓄積され、これからの人生に活かしていけるはずです。それでは、詳しく解説していきます。
ビジネス書など勉強のために読む本なら、目次や要約を先に見ることを推奨します。要約や目次を見ると、本の流れや筆者の言いたいことがわかります。これは、本の大事なところだけを最初に拾い読みしたのと同じことです。参考書で言うなら、太字で書かれている部分を先にチェックするといったイメージでしょうか。本の重要な部分をわかったうえで詳細を読むと、内容が頭の中に入ってきやすいです。本の要約が読みたい方は、flier(フライヤー)などの本の要約サイトを利用してみるとよいでしょう。
また、ストーリー性のない本であれば、順を追って読む必要もありません。目次を見て興味のあるページを読み、また目次に戻っては読みたいところを読むという風で構いません。興味を持てない部分については、無理して読まなくても大丈夫です。分厚い本を最初から最後まで読むのかと思うと気が重くなりますが、料理のレシピ本のように自分にとって必要な部分だけを読めばよいのです。そう考えれば、読書へのハードルもかなり下がるのではないでしょうか。
本にある知識を自分のものにするためには、読むだけでは足りません。得た知識は、使って初めて自分のものとなります。「本を読む=インプット、知識を使う=アウトプット」これをセットとしましょう。多くの場合はインプットで止まってしまうので、せっかく得た知識が無駄になってしまうことが多いです。本を読む際には、ぜひアウトプットをする前提で読んでください。すると、読んでいる途中「ここは大事なポイントだ、ここを人に話そう」と思うようになり、本の大事な部分を強く意識できるでしょう。
のちのアウトプットを考えれば、自然と付箋やマーカーなどを使って大事な箇所をわかりやすくしたり、メモをしたりして、自分の考えを残しておきたくなります。本はきれいな状態で残すより、自分なりに手を加えたほうがずっと効果的に利用できます。読書というと「読む」ことばかりに気を取られてしまいますが、本を教科書や参考書だと思えば、書き込んだりチェックしておいたりすることの大切さや有効性が理解できると思います。
アウトプット前提で本を読んだら、次は実際にアウトプットに行動を移していきます。ここでは、アウトプットの方法を3つ紹介します。
- 本の内容を人に話す
- 文章の要約を書いて人に見てもらう
- ノートにまとめる
本の内容を人に伝えるときは、本を要約したり、大事なポイントをかいつまんだりして伝えることになります。そのとき、それは本の中の言葉でなく自分の言葉になります。すると、知識は自分の体験となります。文章の要約を書く場合にも同じことがいえます。体験すると、人はその事を忘れづらくなります。人に伝える場は、直接でもSNSでも何でも構いません。アウトプットし続けるうちに本で得た知識はほかの知識とも混じり合い、自分の一部となっていくでしょう。
人に伝える機会がなかなか持てない人は、自分なりにノートをまとめるだけでも十分な効果が得られます。本を読むだけではバラバラだった知識が、頭の中で整理されて頭に残るでしょう。
本を読んでいると、「わからないところ」「重要だと感じるところ」「気になる文章」などに遭遇します。そういったときはすぐに調べるか、付箋を貼っておくか、ノートなどに記しておくかしましょう。どんなに心惹かれる部分があっても、夢中になって読んでいると、途中で気になったところのことはすぐに忘れてしまいます。「後でチェックしよう」と思っても、どのページに何が書いてあったかなど思い出せないことのほうが多いです。
付箋を貼るだけなら、移動時などでも簡単にできます。気になる箇所が見えているうちに印を付けておきましょう。Kindleなどの電子書籍なら、簡単にマークを付けられます。わからないことを調べた内容については、本に直接書き込んでしまいましょう。重要だと感じたところには、付箋やマーカーを使ったり、ノートにまとめておいたりすると、本を読みっぱなしになりません。
本は読むだけでは意味がありません。気になる箇所をしっかりチェックして、実践にむけて考えをまとめることが必要です。
本を読むことで得られるメリット
本は、専門学校に通ったり、パソコンなどを購入したりするのに比べると、それほど高額ではないといえます。しかし得られるメリットは、とてもたくさんあります。ここでは、本を読むことで得られるメリットを6つ紹介します。
- 文章が上手くなる
- 先人の知識を学べる
- 情報収集能力が高まる
- ストレスを減少させる
- 思考力を磨くことができる
- コミュニケーション能力を向上させる
本のメリットがわかれば、積極的に本を読んでいこうという気持ちが強くなるでしょう。
本を読むと、文章が上手くなります。本は、文章の作成に長けた作者が執筆するだけでなく、プロによる校正や校閲などの厳しいチェックを経て完成します。つまり、わたし達が普段何気なく読んでいる本の文章は、プロの目を通った非常にクオリティの高い文章なのです。
そのような本を何冊も読んでいると、自然と美しい文章の型がわかってきます。読みやすい文章と読みにくい文章の違い、伝わりやすい表現の仕方などもわかるようになります。普段の会話では使わないような言葉も覚えられ、ボキャブラリーに富んだ文章が書けるようになるでしょう。
文章のレベルを上げることを目的に本を読むなら、整っている文章や魅力的な表現、言葉などをメモしてコレクションにしておくことを推奨します。そうすれば、ただ読むよりも文章に対する感性が磨かれていくはずです。
本はタイムカプセルであり、瞬間移動装置でもあります。わたしたちは、実際に大昔の先人や、世界的な第一人者に会いにいき、教えを乞うことはできません。しかし、本には彼らの生きた言葉が載っています。そこにはさまざまな考え方や教え、記録などが記されています。読書でなら大昔の人が何を考えていたか、遠くに住む人がどんな暮らしをしているのかなどを知れるのです。
本の作者は、多くの勉強や調査などをおこない、本を書きます。中には、何年もかかってやっと完成する本もあります。しかし本を読む人は、ほんの何日かでその内容を学べます。本の作者が長い期間をかけて学んだ知識を、数日で得られると考えると、本とは非常にお得なツールといえることがわかりますね。
情報収集能力とは、自分に必要な情報を素早く手に入れられる能力です。「自分に必要な情報はなんなのか?」「その情報には信憑性があるのか?」情報過多社会といわれるこの社会で、情報に溺れないようにするためには、情報収集能力が必須です。情報収集能力が高い人は、優れた読解力を持っています。読解力を上げたいと考えるなら、読書をたくさんするのが一番効果的です。
本は文章量が多く、読むのに一定の時間がかかるため、ほかのメディアよりも読解力を高めるのに有効なトレーニングになります。読解力の高い人は、ただ読んだことだけを理解するのではなく、情報の根拠や結論に至った理由など、文章の奥にある事柄にも考えを及ばせられます。そのため、見せかけの情報などに惑わされにくく、情報の取捨選択が容易になるでしょう。
本には、ストレスを減少させる効果もあります。ストレス解消を目的とした読書をするなら、小説など物語が綴られた本を選ぶとよいでしょう。勉強のことは考えず、読みやすい本や興味の持てる本を選ぶことを推奨します。非現実世界に没頭すると、ネガティブな考えから離れられます。そして、物語の中の登場人物に共感することで、ストレスによって活発化した脳の扁桃体の活動を鎮められ、興奮した気持ちを静かに落ち着かせられます。
笑える物語やスカッとするような物語もよいですが、感動するような物語や悲しい物語を読んで、思い切り泣くことでストレス減少を狙うのも一つの手です。泣くことで免疫力が高まるとも言われています。
思考力とは、一つのことについて深く考えられる力のことです。例えば、何か悩みがあったとします。思考力がない人は、ただ悩むことしかできません。しかし、思考力がある人は、その悩みの原因や解決方法についてまで考えを巡らせます。何かの仕事をする場合でも、言われたことだけをやるのではなく、振り分けられた仕事の意味や、全体像、そして効率のよいやり方まで考えられます。思考力が磨かれている人ほど、自分の力で人生の満足度を上げられる可能性が高くなるでしょう。
思考力は、読書によって鍛えられます。思考力の鍛え方は、本を読んでいて、何かを結論づけるような言い回しが出てきたら、「それは本当?」と問いかける癖をつけることです。結論について疑いをもったら、同じ事柄について書かれている本やインターネットなどで情報を集めます。すると、同じ事柄についてさまざまな視点があり、結論があることがわかるはずです。
このような本の読み方を繰り返していくと、何に対しても自分が納得するまで深く考えていけるようになります。「もうダメだ」と思ったときに、「それは本当?」と自分に問えるようにもなるはずです。
読書をすると、コミュニケーション能力が向上します。本は、読者に内容を理解してもらうための技術を使って作られています。これは、本の作り手と読者のコミュニケーションを重要視していると考えてよいでしょう。本には「わかりやすい表現」や「説得力のある文章」「相手が心地よく感じる表現」がふんだんに使われています。それを読むうちに、自然とそれが身についていくのです。
また、読書で想像力が鍛えられるのも、コミュニケーション能力向上のポイントです。文字のみで構成されている本は、ほとんどの内容を想像で補う必要があるので、想像力が自然に鍛えられます。人の気持ちを想像できるようになると、相手に寄り添った行動をおこしたり、言葉をかけたりできるようになります。すると人から好かれやすくなり、周りとコミュニケーションがとりやすくなるでしょう。
まとめ
読書は、幼い頃から推奨されることが多いです。それは本には、「文章が上手くなる」「先人の知識を学べる」「情報収集能力が高まる」「ストレスを減少させる」「思考力を磨くことができる」「コミュニケーション能力を向上させる」といったさまざまなメリットがあるからです。本の正しい読み方や効果的な読み方を知り、本のメリットを余すことなく享受できれば、あらゆる悩みや不安、不都合な状況に対応していけるようになるでしょう。
この記事を読んだ方は、テレビやスマートフォンなどのツールを一旦隅に置き、読書に目を向けてみてはいかがでしょうか。
コメントを残す