集中力が続かない人必見!5つの原因と7つの解決方法を紹介
「ついスマホを見て時間が経ってしまう」「すぐにほかのことを考えてしまう」という悩みを抱える方は、ぜひ参考にしてください。
そもそも人間は長く集中できない
集中力が長続きしないと悩んでいる方は多くいますが、そもそも、人間の集中力は長くもたないとされています。人間も動物の一種であるため、最も優先されるべき本能は「生存に関わること」です。そのため、頭では集中しなければはいけないとわかっていても、空腹や疲労を感じてしまうとそちらを優先する仕組みとなっています。
また、人が集中できる時間は大人で約20〜30分です。このピークを過ぎると集中しづらくなってしまうため、短時間の集中を繰り返す方法を試してみましょう。
集中を妨げる原因とは
これまで、大人が集中できる時間は約20〜30分と紹介しました。この時間よりも短い時間で集中が途切れてしまう場合には、ほかの原因を疑ってみましょう。集中を妨げる原因としては、5つの理由が挙げられます。集中力を高め、維持していくためにはこの5つの原因について知ることが大切です。
集中力を妨げる原因について理解し、改善していくように心がけましょう。
集中するにも体力が必要となるため、心身に不調があると集中力が低下しやすくなります。体調不良や寝不足といった体調面だけでなく、悩み事などの精神面も集中力に影響するのです。また、近年ではSNSの発達によって取り込める情報が多くなり、精神的なストレスにつながっていることも考えられます。情報過多によるストレスは「なんとなくだるい」「疲れが取れない」のような症状が現れるため、注意が必要です。
情報過多による疲れは「脳疲労」と呼ばれ、世代を問わず多くの人を悩ませています。脳疲労は体を休ませるだけでは解消されないため、脳をしっかり休ませることが大切です。脳疲労を放っておくとさらに集中力が短くなり、勉強や仕事のパフォーマンスが低くなることで更なるストレスの原因となってしまいます。
一時的な対処法として、お風呂にゆっくり浸かってリフレッシュする、好きな音楽を聴いて休息をとるといった方法がおすすめです。
心身に不調がある、疲れが溜まっている方は、規則正しい生活を意識して栄養バランスのよい食事や、十分な睡眠をとることを意識しましょう。
勉強や仕事に集中できない場合は、デスク環境に問題がないか確認しましょう。机の上が散らかっていると集中力が妨げられ、漫画やスマホなど誘惑になるものが多いのも集中力に影響します。そのほかにも、テレビの音が大きすぎたり、デスクに対してイスの高さが合っていなかったりなども考えられます。
特に、スマホは多くの人が「気が付いたら触っていた」というほど生活に身近なもの。無意識のうちに手に取らないよう、集中したい時間はどこかにしまっておくとよいでしょう。集中できる環境を作るには、デスク環境を整えることが大切です。不要なものが視界に入ってくるだけで、情報として頭に入ってきてしまうので、その時に不要なものは片付けるのがおすすめ。集中力を高めるには、すっきりとしたデスク環境が欠かせません。
「外から聞こえる音がうるさくて気が散る」といったことも集中力を妨げる原因になります。隣の住人の音がうるさかったり、外から聞こえる音がうるさかったりと、自分1人ではどうしようもないことも考えられます。周囲の音は一度気になると、音が止むまで気になってしまう、といったこともあるのではないでしょうか。
そんな時には、ノイズキャンセリングイヤホンなどを使って対策しましょう。ノイズキャンセリングイヤホンとは、「ノイズキャンセリング機能」を搭載しているイヤホンのこと。マイクで拾った雑音に対して正反対の音で相殺することで騒音を打ち消すことができます。
そのため、雑音が気になって集中できない方にぴったりのアイテムです。また、集中できる音楽を流しながら仕事や勉強を進めるのもおすすめ。効率アップに役立つ音楽については、以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
人は1度にいろんなことには集中できないため、マルチタスクのしすぎは集中力を妨げる原因になります。マルチタスクとは、1度に複数の作業をこなすこと。せっかく1つの物事に集中できてもすぐに別の物事に取り掛かっていては、その度に集中力が途切れてしまいます。1度集中力が途切れてしまうと、また集中するためにはかなりの時間を要してしまうため、効率的に仕事や勉強を進めるのには向いていないのです。
マルチタスクだけでなく、「ながら作業」も同じことが言えます。テレビを見ながら勉強したり、スマホを触りながら勉強をしたりといった方法は集中力が途切れやすく、効率的とは言えません。また、勉強の場合、ながら作業では知識が定着しにくく、せっかく勉強しても意味がない結果に終わることも考えられます。集中力を持続させるためにも一定時間は1つの物事に集中し、効率的に仕事や勉強を進めていきましょう。
集中力が続かない原因として、今取り組んでいる仕事や勉強の目的・目標を理解していないことが挙げられます。「なぜこの勉強が必要なのか」「この仕事の目的とは」といった必要性について理解していないと、集中力は続きません。カナダ・カールトン大学の心理学教授ティモシー・ピチル氏の研究によると、「人は退屈だと感じるタスクに対して集中できない」といった結果が出ています。
「なぜこの仕事が必要なのか」「なぜこの勉強をしなくてはならないのか」と感じていては、集中できないことがわかっているのです。これは勉強や仕事だけではなく、多くのことに当てはまります。例えばジムに通ってトレーニングをする場合でも、目標が決まってなければついサボってしまいがちです。反対に「2ヵ月で5kg痩せる」といった目標があれば、その目標に向かって日々努力できます。さらに効率的に痩せるためにはどうすればいいか、と考えるため、食事制限なども始めるかもしれません。
このように、目標や目的をしっかり持つことは、パフォーマンスアップにもつながるのです。仕事や勉強での集中力が続かない場合は、「この勉強や仕事をやる意味」について今一度しっかり考えるようにしましょう。
集中力を高める、維持するためのコツ
集中力を高めて維持するには、どのようなコツがあるのでしょうか。集中力を高めるには、これまで紹介した「集中力が続かない原因」をきちんと知ることが大切です。今日からすぐに取り入れられる、集中力を高めて維持するコツについて、詳しく紹介していきます。
体内時計の仕組みとして、就寝時間から15時間後に眠気のピークが来るようになっています。そのため、お昼〜午後の時間帯は眠気を感じやすい時間帯です。勉強や仕事をしている時に眠気を感じたら、短い仮眠をとるとよいでしょう。仮眠を効果的に使って、脳に休息を与えます。仮眠によって眠気を解消し、集中力アップや作業効率アップにつなげることが可能です。そして、仮眠をとる際に注意したいのが、眠りすぎてしまうこと。
昼に15〜20分の昼寝がおすすめですが、眠りすぎてしまうとかえって眠くなってしまい、集中力が低くなります。また、眠り過ぎると夜に寝付けず、翌日の学校や仕事に影響が出るデメリットもあるため、注意が必要です。15時以降の仮眠は体内時計のリズムが崩れる可能性があるため、12〜14時ごろまでに仮眠しておくとよいでしょう。
集中力が途切れてきたけれど、仮眠する時間が惜しい方には、カフェインをうまく取り入れる方法がおすすめ。コーヒーやお茶に含まれるカフェインには、以下のような嬉しい作用がたくさんあります。
- 覚醒作用
- 眠気防止作用
- 集中力アップ
- 作業効率アップ
カフェインは脳の中枢神経を刺激するため、集中力や作業効率がアップするのです。コーヒーの1日の摂取目安は3〜4杯で、カフェインの過剰摂取にも注意しなくてはなりません。吐き気や下痢、不眠症の可能性があるだけでなく、カフェインが効きにくくなってしまうことも考えられます。
カフェインを摂取する場合、仮眠と組み合わせるのもおすすめ。カフェインの吸収タイミングは摂取してから約30分後とされています。カフェインを摂取してから仮眠することで、より効果を実感できるのです。
集中力を継続するには、定期的に休息を挟むことも大切です。5〜10分の休息をとることで頭がリフレッシュできるため、集中力が切れたまま仕事や勉強を続けるよりも、効率的に進めることができます。そこでおすすめなのが「ポモドーロテクニック」です。ポモドーロテクニックとは、勉強や仕事を25分行い、5分の休息をとる時間管理のテクニックのことで、作業効率を最大化できます。
1タスク25分=1ポモドーロとし、4ポモドーロで30分ほどの長めの休息をとるのが一般的です。ポモドーロテクニックを取り入れることで、以下のようなメリットがあります。
- 時間管理ができる
- タスク管理ができる
- 作業効率化が図れる
- 集中力が継続できる
集中力を維持するだけでなく、タスク管理や仕事・勉強の効率化を図りたい方にぴったりの方法です。
集中力を高めるためには、適度な運動も欠かせません。ハーバード大学医学部准教授のジョン・J・レイティ氏は「運動によって集中力を高められる」としています。その理由は、運動によって脳内の集中物質であるドーパミンの分泌量が増えるため。運動後数時間は集中しやすい状態が続きます。
特に、運動をするのに最適な時間帯は朝です。夕方でも効果を発揮しますが、朝に運動を行うのは夜の3倍の効果があるとされています。
また、勉強や仕事の合間に行う運動はウォーキングなどで十分です。家の周りを散歩するだけでもリフレッシュでき、作業効率のアップにつながります。外に出るのが難しい場合は、ラジオ体操などでもOKです。長時間デスクワークを続けていると体が疲れてしまうため、ストレッチなども効果が期待できます。また、ポモドーロの休憩中に運動を取り入れるのもおすすめです。
使いにくい道具をなんとなく使ったまま、ストレスを抱えていませんか?仕事の場合はキーボードやデスク環境、勉強の場合はタブレットや筆記用具、参考書などが当てはまります。集中力を高めるには、使う道具の不便さにも気を配ることが大切です。使うたびに毎回不便さを感じていては、集中の妨げになったり、ストレスの原因になったりとデメリットが多くなります。
また、道具の使いにくさがハードルとなって、勉強や仕事に対するやる気が起こりにくくなる可能性もあるのです。そのほかにも、道具が不便なことで以下のようなデメリットが起こります。
- 作業効率が悪くなる
- 仕事や勉強の内容が雑になる
- 仕事に対してネガティブな気持ちになる
必ず高いものやよいものを使う必要はありませんが、自分が一度使ってみて、使いやすいと感じたものを使用するようにしましょう。
集中力を高めるには、普段と違う場所で勉強や仕事を行うのもおすすめです。家での仕事や勉強は漫画やスマホといった誘惑が多いだけでなく、ついリラックスしてしまいがちです。また、自分1人で勉強や仕事をしているとダラダラしてしまうといった方も、家以外の人目がある場所で行うとよいでしょう。
勉強や仕事をするうえでおすすめの場所は以下のとおりです。
- 図書館
- カフェ
- 自習室
- レンタルオフィス
- コワーキングスペース
これらの場所はそれぞれ特徴があるため、自分にあった場所を見つけるのが大切です。静かな場所が集中できる方であれば図書館、少し雑音がある方が集中できる方はカフェなど、自分のスタイルによって使い分けるとよいでしょう。また、料金が発生する方がやる気が出る場合は、コワーキングスペースやレンタルオフィスがおすすめです。自分が集中しやすい環境を見つけてみましょう。
手軽に集中力を取り戻したい方は、アメリカ海軍直伝の「16秒の呼吸法」がおすすめです。これは、アメリカ海軍の特殊部隊・ネイビーシールズが取り入れている「ボックス呼吸法」と呼ばれる呼吸法で、たった16秒で集中力や落ち着きを取り戻せる方法として知られています。
ボックス呼吸法のやり方について見ていきましょう。
- 4秒かけて息を吸い込む
- 肺の中に空気を吸い込んだ状態で息を止め、4秒キープする
- 4秒かけて吐き出す
- 肺を空にした状態で息を止め4秒キープする
この4つのステップを何度か繰り返し、2〜3分ほど続けると気持ちが落ち着き、集中力が高まります。
自律神経を整え、ストレスを和らげる効果も期待できる呼吸法です。リラックスできる音楽などと組み合わせると、さらに効果が実感できます。席に座ったまま手軽にできる呼吸法ですので、授業中や仕事中でも気づかれることなく実践できるのがメリット。集中力を高めたい時にぜひ実践してください。
まとめ
集中力が続かない原因として、以下の5つが挙げられます。
- 心身に不調がある
- 気が散るデスク環境
- 周りの音がうるさい
- マルチタスクをしている
- 目的や目標を理解していない
そもそも人間は長時間集中できないとされていますが、コツをつかめば集中力を高めることも可能です。短い仮眠やカフェインを取り入れる、適度に運動するなど、この記事を参考に、集中力を高める工夫を取り入れてみましょう。